コンテンツにスキップ

hypomhによる震源決定

hypomhの使い方

https://wwweic.eri.u-tokyo.ac.jp/WIN/man.ja/hypomh.html

hypomh stan sies final report [init]
reportが不要な場合は/dev/nullとする.

ファイルの準備

検測値ファイルseis, 初期震源ファイルinitを作成する必要がある.

seisファイルの作成

wintools.Seis.makeを使って検測ファイルを作成する.
基準時刻と観測点の緯度,経度,標高[m],10文字以内の観測点コード(英数の観測点名), P,Sの基準時刻からの秒数,P,Sそれぞれの不確かさ[s]などが必要.

気象庁検測値レコードからの変換

seisdbpyと連携する必要がある. 必要なデータは次の通り. - 観測点ファイル(防災科研でログインしてダウンロードする) - 気象庁の検測値レコードファイル(新しいものは防災科研,しばらく経過したものは気象庁よりダウンロード) - 観測点補正値(海域観測点を使う場合に必要.気象庁よりダウンロード.)

まずseisdbpyで気象庁のイベントレコードを読み取る.

df = seisdbpy.read_jma_record(fp)
ここでは全てのイベントが含まれているため, 必要に応じて時刻,位置などによってイベントを絞り込むと良い.

次にseisdbpy.jma_record2seisメソッドでseisファイルを保存する. このときに観測点ファイルと観測点補正値を与える.

    seisdbpy.jma_record2seis(
        df, # 読み込んだ気象庁のイベントレコード
        stationfp, # 観測点情報のファイル
        stncorrectionfp = stcfp, # 観測点補正値のファイル
        pcert = pcert,
        scert = scert,
        savedir = seis_savedir,
    )
するとdfに含まれるイベントそれぞれに対して, savedirに指定したディレクトリにseisファイルが保存される.

複数のseisファイルの結合

同一イベントを異なる観測網で検測したなどの事情によってseisファイルが複数に分かれている場合, wintools.Seisオブジェクトを+で「足す」ことで結合したSeisオブジェクトを作成できる.

したがって,二つのseisファイルを結合したい場合, まずそれぞれをwintools.read_seisで読み込み,それらを足し合わせて一つにして保存すれば良い.

seis1 = wintools.read_seis(fp1)
seis2 = wintools.read_seis(fp2)
seis = seis1 + seis2
seis.write(
    outdir = "./",
    outname = 任意の保存名,
)

initファイルの作成

震源決定時の初期震源の位置とその不確かさを与えるファイル. initファイルの使用は任意で,与えない場合は速度構造ファイルstanに与えられたものが用いられる.

WINによる震源決定と同一の処理にしたい場合, 初期震源の緯度と経度を初めにP波が検測された観測点の位置とする. この処理のためのinitファイルを作成するには, wintools.seis2initメソッドを使用する. seisファイル,初期震源の深さ[km], 緯度・経度・深さ方向の不確かさ,保存ディレクトリを与える.